阪神・淡路大震災体験談④
⬛️東の夜空が赤く染まる
震災から2日目。流石に学校は休み。オトンも家で待機。
片付けに追われる。
一向にガスと水道は復旧しない。
ポリタンクで自衛隊の給水車からもらってきた水を風呂の湯舟に貯めていた。
水で顔を洗うのはめっちゃ寒い。
家の猫は地震が起きた直後から行方不明になっていたが24時間振りに帰ってきた。怖かったんだろうか?何処かで隠れていたようだ。
流石に風呂に入りたいと垂水の駅前にある銭湯に行くことに、、、。車で駅前に向かう。
時間は夜の10時。
車から流れるラジオからは被災状況と亡くなった方の名前を読み上げるアナウンサーの声。
悲しみと不安しか感じられない。
鈴木橋を抜けて国道2号に差しかかる所で東の空を見て驚いた。
空が赤い。
空が赤く暗闇を照らしている。
長田の街は震災から1日経っても火災が収まる事がなく未だに燃え続けている。
遠くからでも分かる悲惨な風景。
絶望感までいかないがそれに近い感覚は忘れる事ができない。
その後、銭湯に到着。お風呂を求める人達の大行列。銭湯の人が必死にボイラーを回す。「ボイラーを止めるな!」って声が外まで聞こえている。その後風呂に入ったが「赤い夜空」見たショックか全く記憶にない。